違和感の効用

お客様のお話の内容は悪い方向じゃないのに、妙に手ごたえを感じられない。検討はまだ先だよ、とおっしゃっているのにどうも何か違う。

少し違和感が感じられることって、ときどきあると思います。

前回ご紹介した「直観と直観もどき」(http://sasaki-h.com/post-449/)とちょっと関連した話です。

直観をきちんと感じられるようになるには、しばらく訓練が必要そうですね。

でも、だれでもかなりの確率で当たる勘は「違和感」ではないかと思います。

そして、違和感を大切にすると、失注が減ってきます。

たとえば、営業の常識でいえば、「検討します」はおおむね断り文句です。お客様が、直接的な断りで営業パーソンを傷つけたくなくておっしゃったセリフです。

でも、それを真に受けてしまう人も思ったより多くいらっしゃいます。

僕も若いころはそうでしたが、違和感を無視して、お客様のうわべの言葉だけで状況を判断しようとしてしまいます。いろいろな部門にキーマンがいるような商談の場合、一番いいことを言ってくれる人の話だけを重視してしまっていました。

こうした行為は、現実逃避に過ぎないことにあるとき気が付きました。

現実を見極めようとせず、妄想に逃げ込む行為です。その方が楽ですから。上司に報告する際も、「○○さんは、当社製品の評価が高いとおっしゃってくださっています」といえば、仕事をしているように見せかけられると無意識に思っていました。

そんなことを続けていると、勝率がガタ落ちです。自分が言った妄想のストーリーを信じるようになってしまい、現実との乖離が大きくなっていきます。

当然ですよね。聞くべきことを聞かず、すべきことをせず、打つべき手も打たず…

こんな営業パーソン、だれが見たって売れっこありません。

まず、違和感がないかどうか自分を感じてください。違和感があるときは、勇気をもって妄想から脱却するための聞き取りや情報収集を強化してください

その結果、嫌な話が聞こえてくることだってあります。

でも、それを知らずに失注に突き進むよりはるかにましです。

嫌な話が聞こえてきたら対処すればいいんです。上司や同僚もきっと助けてくれます。アドバイスももらえます。みんな似たようなことは経験しています。

そして、自分の違和感を感じ、現実を見つめる作業は、直観を磨くための一つの方法だと思います。

営業職はこうした訓練を日々実践できる、素晴らしい仕事の一つだと思います。(メジャーリーガーの青木選手なども、日々自分の感覚をたよりにフォームを微調整しているそうです)

いい仕事ですよね。
( `ー´)ノ